2009-02-23

「つみきのいえ」 congratulations on winning the Oscar!

「つみきのいえ」オスカー受賞おめでとうございます。
つみきのいえ、La Maison en Petits Cubesは、12分の中に愛が持つ希望の力が凝縮された、温かな素晴らしい作品です。

海面がどんどん上昇するために、家を上に上に建て増していくひとり暮らしの老人。
あるきっかけで、老人は水中にもぐる。
これまで積み立ててきた階をひとつひとつ、下へとめぐる中で
それぞれの階で育まれた、自らの家族の歴史と愛を追体験していく。。。

設定はユニークでも、ストーリーの流れ方は取り立てて特別なものではなく
むしろ、誰もが次の流れを読めるくらいの、普通の運びです。
でもこの映画は、家族の、そして家族への愛が、ただ追憶としてではなく
人の生に希望を送り続ける力をもっていることを、温かな映像で静かに表明しています。

私は、短編映画で泣いたのはこの作品が初めてです。
濃密な12分を、ぜひ多くの人に味わって頂きたいと願う作品です。