2009-02-24

「英語中級B」 芸術/ジェンダー論系にもオススメ

久しぶりに放送大学本部の図書館へ。英語中級Bの1~6回目を視聴。

英語は留学時代に鍛えたので、そっちよりは
キャリル・チャーチルの戯曲"Top Girls"が教材、というのに魅かれ、演劇を学ぶひとつの機会として来学期の科目登録をしました。

視聴した感想。
英語の授業ではあるけど、同時にキャリル・チャーチルのフェミニズム思想や戯曲の背景、批評、戯曲翻訳者のインタビューなど、盛りだくさん。
全体としてTop Girlsの鑑賞と、社会的背景、演劇論、フェミニズム批評が中心で、私は大満足。
芸術、ジェンダー論に興味のある方にオススメです。

もちろん、実用英語のコーナーも少しですが、あります。

第一幕の主要人物のひとりは、鎌倉時代の後深草院二条。
「とはずがたり」の著者です。
キャリル・チャーチルは、「とはずがたり」を相当読み込んで”Nijo”を設定したようで
恥ずかしながら読んだことのない私には、新鮮な驚きがいくつもありました。
ただ、実際の舞台の初演では、二条の格好に相当の時代・文化的矛盾があったそう。
そのあたりのことも、しっかり紹介されていて
日本文化の受容という点でも、興味のある方は面白いと思います。

今日視聴した中では、キャリル・チャーチルが演劇の伝統的構成としての”maleness”について自覚的なこと、そして描いた内容は勿論のこと、彼女の実験的なstyle/formが、そのフェミニズム観を反映したものだという点が重要だと思いました。
The kind of questions that Churchill asks through her theater reflect her feminist and socialist viewpoints, but allied to her interrogative, political mode of writing is her experimental approach to dramatic and theatrical form.
Churcill's theater is not just a question of politics, but a politics of style.